昼潮のうちに地形調査は済ませたはずだった。
しかしまじめに釣りをしていないと勘も何も鈍る。
コードを書いていないと設計が鈍るのと同様に。
Cap Ferret – Arcachon – Océan Atlantique – Picture Image Photography / Grand Parc – Bordeaux, France
というわけでここって安全だよねって気分で歩いていた夜の海で、
牡蠣ガラの絶壁を踏み外し海中に転倒した。土曜の夜の話である。
夜の海でやられるのは楽しい気持ちではないがそれほど絶望的でもない。
特に都会の海はさまざまな工場の明かりなどがあり十二分に見える。
うがあ、と叫びながら復帰する。
こんなこともあろうかと仲間内はみなカヌージャケットを着用している。
カヌーは冬のツーリングでも転倒前提なので、海水に入ってもすぐ復帰したら水はあんまり入ってこない。
ウェーディングするひとすべてにお勧め、ウェーディングジャケットはしょぼい。
そんなわけで転倒後は何もなかったかのようにつりを継続した。
しかし数時間がんばるが潮が動かず坊主。
軽くへこむ。
海には1000000000000000000000000匹ぐらいの海老がいた。
カメラを実家においてきたようで、お見せできないのが残念。
その日海はとても澄み渡っていたのに、少し浅い場所に目を向けると白くにごって見えた。
えびがわきすぎていたのだ。
そして水深10センチのところでボラやシーバスが口をあけていた。
優雅に口に勝手に入ってくるえびを食べているのだ。
われわれが近づくと逃げていく、ルアーを投げても反応しない。
そうだろう、別に魚を追うリスクを負わなくてもご馳走にありつける。
そりゃつれない。
しかし干潟の圧倒的な力に驚き感動させられた。
そういえば釣りをしている最中に数度アマモが引っかかった。
一度死に掛けた三番瀬は着実に復活している。
そして帰路でふと気がつく、右足のひざが冷たい。
思い出す。
転倒時に強く右足を打ち付けていた。
打ちつけた先には牡蠣ガラ、天然ののこぎり。
あうー
陸に上がってみると完全に右足は濡れ濡れ。
この季節だからよかったが12月などにこれをやると凍傷の危険性がある。
というわけで修理。
早くて二週間、穴一つにつき500円程度とのこと。
思いのほか安いので買い替えを中止する。
治るまでウェーディングできーん
なえるー
どうすっかなもー。
一年で一番熱くなる時期なのにー。
ところで釣りをする人は投げつりかウェーディングをするべきと強く熱弁したい。
理由はキャストがきれいになる。
僕は仲間内では一番飛ばないほうだが、前職の釣り部ではたぶんそこそこ飛ばすほうだ。
理由は単純にほかのメンバーが投げ方を知らないからだと思っている。
単純な腕力や道具では明らかに彼らのほうがいいものを使ってるのだから。
キャストはすべての基本である。
それは確実に自分のものにする必要がある。